BLUE BELL 5391CZL(1970's)
ブルーベル社のデニム生地カバーオール。
1970年代のモデルで当時、ラングラー、ビッグベンの各ブランドで販売されていた物とは基本的に同じデザインで単なるタグ違いであるが何故このような販売方法を長期間行っていたかは定かではない。
(考えられるのは購買層や販売場所・地方によって分けていたくらいか)
取り合えあず1970年代ではそんな同時平行して存在した各ブランドの中からケイシージョーンズは消え、新たに登場していたマーベリック、セッジフィールドらはアイテム毎にあったりなかったりしていたがその基準も案外曖昧なままであった。
さてそんな状態の中、存在したこのシンプルなカバーオールは一見して有り触れているようで非常に変わっている。
それはボタンではなくジッパーでのフロント開閉式である事だ、更にそれはダブルジッパーとくれば驚く他ない。
確かに珍しいがジッパータイプのカバーオールは存在した実績はあるもののそれがダブルジッパーとなれば極めて稀、いや初めて見た。
よって同モデルの同タイプがラングラーやビッグベンでも存在したかは不明である。
たとえ存在してもその期間は極めて短期間であろう。
背面はこれほどもない程にシンプルだ。
ヨーク等なく立体的な裁断はされておらず縫製もロック縫いを多様と時代を象徴する簡略化が見られる。
上下それぞれのジッパーだがいずれもタロン社製の物だ。
本来アウトドアウエアで同時代に普及し一般化したジッパーであり異なるジャンルのアパレルにも採用されておかしくはないがワークウエアでは極めて稀だ。
(21世紀の今日、ブームにより多くのメンズウエアにカジュアルならジャンルを問わずダブルジッパーが採用され珍しくもなんともないがそれは又別の話である。)
ジッパーの開閉はスムーズで大きめの摘みの稼働範囲も広く高い実用性を誇っている。
まだデッドストック状態なので使用感はこれ以上語れないが異質なパーツ使いはヴィンテージと呼ぶよりオールドと呼ぶべき時代だがレア感は高い。
事実この話題になると老舗のヴィンテージショップのスタッフでも珍しがる程だ。
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