1970年代
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1970〜1971年にかけて採用された最初の黒タグ。
ブロークンデニム採用が1971年からの為、最終左綾デニムと最初期ブロークンデニムに採用されていた希少なラベルだ。
1970年代に入ると白タグから黒タグに大胆な変化を遂げる。
基本的には最終白タグの色違いと云えるデザインだ。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1972〜1976年にかけて採用された70年代を代表するタイプ。
ただしタイプ違いがあり1972〜1973年まではそれ以前と同じく上下のみ縫いつけで、それ以後は左右二箇所の縫いつけと縫製方法が変化している。
だが中には四方縫いつけているタイプも存在しているがその位置づけはハッキリしていない。
黒タグの二期目はロープロゴの縄が太く変化している。
生産数が一気に増加した70年代ブロークンデニムでは頻繁に見かける事になる最もポピュラーなデザインだ。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1978〜80年にかけて採用された70年代最後のタイプ。
1976〜78年のタイプは太文字だが後に細文字に変更される。
70年代末になるとタグの形状が三角タグに変更される。
80年代の印象が強い三角タグだが登場は1976年から、当初の太文字タイプは現物を所有していないので画像は省かせていただきました、流石にこれぐらいの年代になると素材的に魅力が希薄化し所有数は少なくります。
尚1978年から○Rの位置がWranglerのr上から下に移動する。(太文字三角タグまでは、rの上)
1980年代
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1980〜85年頃に採用された最後の黒い三角タグ。
VF編入前のブルーベル時代ほぼ最後のタグと思われる。
80年代に入ると三角タグにNO-FAULT DENIMSの表記が入る。
数年で白い三角タグに変更されているが生産数が過剰に多い時代故、正確な採用期間を特定出来ない。
一律に全商品がモデルチェンジした訳ではないので白タグと並行して存在していたと思われる。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1980〜85年頃に採用されたラベルは同時期の三角タグのタイプ違いでウエスタンベスト、ランチコート等、G−ジャンと呼ばれる代表的なデニムジャケットの以外に採用されていたが他にもロープロゴではない字体の三角タグがコート類には使われていた。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1985,6年頃に採用されたラベルは125MJにほぼ限定されている。
VF時代では〜MJと云うモデル名とNO-FAULT DENIMSの表記が見られない事からブルーベル時代最後のタグと推測出来る。
80年代半ばになると白タグが登場するが採用期間は極めて僅かで採用されているジャケットの自体の種類も限られているようだ。
70年代に逆戻りしたかの形状だが記載内容はこのタイプしか見られないジーンズが旗になっている図柄になっている。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1986〜90年頃に見られる。
ホースマークをジャケットのタグに採用していたのはこの時期のみと思われる。
1986年、ラングラーがVFグループに吸収合併されるとジャケットの種類は整理され減少するが短期間で微妙にデザインの異なるモデルが幾つも存在するようにブランドタグも数種が確認出来、この三角タグもそんな一つ。
90年代以降の横長の紙パッチ以前の混沌とした時代の情報は意外と少ない。
オールドと呼ぶよりもほぼレギュラー故、古着屋が買い付けてくるケースも稀で国内市場で調べるにも限度がある。
また物としての魅力が希薄化した時代故に今後、積極的に購入や調査をする可能性は低い。



*ラングラー歴代のブランドタグのおおよその歴史です。
基本的に仕様変更があっても余剰パーツを使い続ける事に違和感を覚えないアメリカ製品の在り方においてボディーの時代よりも古いタグが付いているケースも多々あり、これのみを年代判定の根拠にする事はお勧めしない。
あくまでもジャケット全体の各ポイントをチェックして年代を推定する事をお勧めしたい。

80年代に関しては今回紹介したもの以外にも数種類タグが存在し、デニムジャケット以外の上着類も含めれば更に種類は増える。

日本やカナダ、更には欧州等のラングラーは独自の企画生産と発展をしてきた歴史の為、今回紹介した本家アメリカのブランドタグの基準には一切当てはまらない。
過去の日本製復刻モデルも同様で、実物を忠実に再現しておらず中途半端に似せたデザインや復刻を自称しながら歴史上全く存在していない独自のデザイン等が使われていた。
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