Wrangler年代別ブランドタグ
(ジャケット編)
1940年代
*画像は復刻モデルのものです。

オリジナルでは欠損しているケースが多く中々お目にかかれない。
デニム自体はサンフォライズドされていてもレザーは皮革の防縮技術がなかった為、1,2回の洗濯で駄目になる事もあると云う。
1948年にラングラーブランド初のデニムジャケット11MJが販売された、ここに半世紀以上の伝統ある本格的ウエスタンジャケットの歴史がスタートする。
最初に採用されたのはジーンズとほぼ同デザイン、横長レザーラベルであった。
40年代の特徴してロープロゴと呼ばれる縄で表された文字で書かれたWranglerのWが内側に向いている。
これは「内巻き」と呼ばれ以後、現代に至る「外巻き」とは異なる最初期特有のデザインだ。
1950年代
*画像は復刻モデルのものです。

素材的に硬く割れやすいのでこちらも現存しているケースは少ない。
1950〜1955年まで採用されていた。
1950年代に入るとジーンズ同様、プラスチックのラベルに変更される。
革の場合、カウボーイの命でもある鞍にジーンズのラベルが貼り付いてしまう不具合がよく知られているがジャケットに関する具体的な不具合の伝説はあまり聞かない。
ロープロゴが現代まで継承される「外巻き」になり、ブルーベルのマークが追加され、文字類は全てプリントだが、稀に薄い刻印タイプも見られる。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

素材的に現存率がかなり高くなった。
ラベルを縫い留めるステッチのカラーはイエロー、オレンジ、紺と複数確認されている。
1955〜1957年まで採用されていたが途中から上下二箇所のみ縫い止める縫製に簡略化されている。
1950年代半ばのモデルチェンジの際、ジーンズとジャケットのラベルは異なる進化を辿る事になる。
長方形だが以前と比べて正方形に近い織りネームタグになり文字は刺繍で、ブルーベルマーク、ラングラーロゴ、サイズ表記、サンフォライズドの表記が一直線上に並んでいるのが特徴で、○Rはまだない。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1956〜1961年頃まで採用されていた。
まだ○Rはない。
画像だと紺色のステッチで四方を縫われているがこれはユーズド故、後で補強用に縫われた為。
初期段階では上下二本のステッチのみ。
白タグの二期目はサイズ表記は横の移動している。
ジーンズと違いブルーベル・マークに「縦ベル」「横ベル」の変化はなく以後も「縦ベル」のままである。
1960年代
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1961〜1963年頃まで採用されていた。
白タグは基本デザインを維持しながら数年毎にモデルチェンジしており種類は意外と多い。
白タグの三期目は二期目のデザインのまま、Wranglerの末尾上に○R入ったものだ。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1962〜1964年頃まで採用されていた。
60年代半ば全モデルで大幅なモデルチェンジが行われる前の時代では最後のラベルで最終111MJ、11MJZに採用されていた。
白タグの四期目はサイズ表記が白抜きの黒●になり、サンフォライズドの文字が横に移動しMADE IN U.S.Aの生産国表記が追加される。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1964〜1966年頃まで採用されていた。
最終ベルモデルだが同時期のジーンズでは先にベルマークが廃止されいた。
白タグの五期目はサイズ表記が省略化されたタイプでサイズ自体は別のタグで表示される事になる。
ベル付きでは最終タイプで60年代後半に登場した124MJ、24MJZ等に採用されている。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1966〜1968年頃まで採用されていた。
最終ベルモデルの末期のタイプ。
下部のサンフォライズドの表記が省略され、MADE IN USAの表記が中央にきている。
白タグの六期目はサンフォライズド表記が省略化されたタイプ。
五期目と混在して使用されているがこちらの方が新しい形だ。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1968〜1969年頃まで採用されていた。
極めて貴重で生産数、生産期間の少なさが想像出来る。
同じラベルでMADE IN U.S.Aの表記のあるタイプも僅かだが現存する事から、それが実施的な六期目、これは七期目だと思われる。
白タグの最終モデルの一つ。
ブルーベルのマークのみならずサンフォ表記、アメリカ製表記も省略化され極めてシンプルだが何故か縫製は四方縫われている。
上下、左右では異なる糸で別縫製(50年代は囲うように縫われている)と手間をかけている。
*画像はオリジナル・ヴィンテージのものです。

1968〜1970年頃まで採用されていた。
生産国表記があるので前記したタイプより古い可能性もあるがラベルの素材自体が変わっているのでこちらの方が後の可能性が高い、勿論並行して存在していた可能性も高い。
白タグの最終モデルの一つ。
ブルーベルのマークとサンフォ表記が省略化されるだけではなく、素材自体が変更され、実施的には70年代初期、黒タグの色違いとも云える。
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