Cushman Roebuck type
一切の宣伝活動を否定した孤高のブランドであるクッシュマンのシアーズローバックスのレプリカデニムジャケット。
14オンスの右綾デニムはかなり堅牢度が高く色落ちが遅いがその分、リアルな色落ちをすると評判の高かったデニム生地だが、これはクッシュマンでは古い生地で、現在のものとは異なる。
このデニムジャケット自体もブランド開始初期に見られた、現在は生産されていない旧モデルだ。
尚、当時、同生地を用いたジーンズ、カバーオール等も販売されていた。
オリジナルは1950〜60年代のモデル。
大手のメジャーブランドには見られない特徴的な胸のポケットは本来楕円に近いラウンドを描いているが、あえてデニム以外の異素材に見られる歪んだ四角形タイプを採用している。

クッシュマン製品はプロデューサーである伊藤氏所有の膨大なビンテージ・クロージングより発想を得ており、氏の経営するビンテージ・ショップ「Don't」ではこれらクッシュマン製品の元になった貴重なビンテージの実物を見る事が出来たり、場合により高額ではあるが販売していただける事もある。
Denime 24MJZ type
1988年のブランド開始当初よりビンテージデニムの再現には高い評価を得て、今ではレプリカの枠を超えて人気デニム・ブランドとして君臨するドゥニームのデニムジャケット。
ドゥニームの定番デニムのラインナップのイメージからは意外な感じもするが、過去、極稀にラングラータイプをスポット的に販売していた実績があり、これはその中でも比較的近年のデニムジャケット、もちろんそれでも既に生産されていないモデルには違いはない。

他社はあまり手を出さない24MJZのレプリカで生地は右綾甘織りデニム。
ジェルト系のゆるやかなデニムはストレッチデニムの質感で別モデル(これもスポット)の流用らしいが従来のドゥニームのイメージを超脱したこれはこれで面白い生地です。
元ネタは60年代後半のタイプと思われ未幅がややルーズでウエスト調整がゴムからボタンに変更後の仕様を再現している。
全体的に再限度の高いジャケットだが年代がさほど古くないのでユーズドならオリジナルの方が安い場合もあり少々、気にかかりました。
それでも他社のレプリカがビンテージではレアとされる特定のモデルに集中し過ぎてビンテージ市場とは逆にありふれた、個性を感じさせない展開になっているだけにドゥニームの挑戦は評価できる。
ブランドタグはドゥニーム内ではリータイプに採用されていた物を流用しているのでラングラータイプらしくない。
ボタンは汎用だがドゥニームではあまり見られないタイプだ。
胸ポケット。
リーバイスタイプのジーンズ同様に飾りステッチ無し。
フラップ上の切り込み式のペン挿しが元ネタの年代特定のポイントだ。

織りネーム。
これもリータイプのパーツを流用している、ので黒タグになっている。

ドゥニームに限った話ではないがラングラータイプを販売したメーカーはどこもあくまでもスポット故に専用のパーツまで準備するのを躊躇ったケースが多い。
その為、汎用パーツや別モデル(リーバイスタイプ、リータイなど)のパーツを使っており仕様に一貫性がなかったり再現具合に微妙な疑問符が付くケースが多い。
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