Wrangler Jacket of satin(1960's)
リーのウエスターナを思わせる厚手のコットンサテンのジャケットだが、そのデザインは、ラングラーでは127 MJに代表されるリーバイス系統のデザインで、70年代半ば以降しか、存在しない筈のものです。
が、併しこのジャケットの作りは完全に60年代末期の物であり、このジャケットの存在により、127MJも、実は60年代にも存在したのでは?と想像してしまいますが、今の所、70年代半ば以前の127MJは未見であり、ビンテージの謎はまだまだ深い。

基本的なデザインは、70年代の127MJと同一ですが、両肩の縫製、襟裏の補強ステッチなど、70年代には見られない古いディティールが、違いでしょうか?
形紙は127MJと同一で、ややルーズで、身幅、アームホールが太めになっています。
袖と胴体の接合箇所は、前記したように生地を織り込んで、二本針のミシンで巻き縫いを施されています。
その他のヨーク部分も、見事なキャタピラ状のパッカリングを見せている。
ブランドタグ。
60年代までの白タグの中で最終タイプとされるブランド名のみ明記されている。
サンフォ、アメリカ製など、御馴染みの表記が省略化されているが、当然、これもアメリカ製で、サンフォ加工済だ。

アジャスター部分。
腰の両サイドにはアジャスターストラップが付き、ボタンは異素材モデル定番のシルバータイプを採用している。
胸ポケット。
127MJと同様、フラップ部分にサイレントWが施されている。
70年代の同デザイン系統の異素材モデルでは採用されていないが、古いモデルではデニムと共通仕様になっているようだ。

織りネーム。
初期らしい、小さめの黒タグが採用されている、首元のブランドタグ共々、推測すると、1969年くらいに製造されたジャケットだろうか?





【購買手記】
これは、移転前のグレートパワーにて購入。
やはり名古屋でビンテージを漁っていると、ドント、グレート系列店は外せないですね・・お値打ち品以外は、同じような店でばかり買ってます(笑)。
年代的には、無茶苦茶、古い・・って訳ではないですが、レア度では、かなり貴重なジャケットなだけに、発見時には久しぶりに興奮しました・・試着中にグレート伊藤社長が、「ラングラーで、この年代では珍しいデザインだよ」とプッシュもありましたが、まあ、試着して着れる事が判明した時点で、購入は決まったようなものでした(笑)・・で、値段は、やや高めですが、買った時期的には、こんなモンでしょうか?って程度です。
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