ブランドタグ。
サイズ表記が白抜きになっている1962〜63年頃に採用されていたタイプで、このボディーよりも若干古い物が付けられている。
主に111MJ、11MJZ等のモデルチェンジ前のジャケット類に見られるパーツだが稀に、このようにモデルチェンジ後にも付いているケースがある。
余剰パーツだろうが、こういった大らかさが如何にもアメリカらしい、又ビンテージらしい。

首元。
ジッパーより上に一つだけボタンが採用されている。
実際の着用の際にはほとんど使わないがスナップボタンを採用している。
古い時代では通常のボタンを採用している。
ジッパー。
タロン社製のジャケット用大型ジッパーを採用している。
通常「棒タロン」と呼ばれる棒状のジッパーで60〜80年代のラングラーでは多くのデニムジャケットに採用されている。
無論、ラングラー以外の多くのアメリカンブランドでは採用されていた馴染み深いジッパーだ。

袖口。
ここのスナップボタンもシルバータイプを使っている。
この傾向は1950年代後半から1970年代までは続く事になる。
種類が他の三大ブランドよりも多いラングラーだが素材違いのモデルも多く、それらもやはり同様にシルバータイプのボタン類を採用している。
肩口。
オンスの低い異素材モデルだと省略化される事もあるアクションプリーツがブルーデニムと同じように採用されている。

袖、肩口等の縫い目部分はダブルステッチによる巻き縫いで強固に留められている。

ラングラーのジャケットと云えば他社よりもタイトな分、動き易い仕組みを備えているが、このような手の込んだディティールも60年代まで、70年代以降はロック縫いで留めるだけと云う他社よりも簡略化したディティールになってしまい非常に残念だ。
【購買手記】
名古屋の古着屋グレートの系列店舗で3万円前後で購入。
比較的数があるようでないラングラーの異素材ジャケットなだけに貴重だ。
Leeのウエスターナに代表されるように素材はなんであれ、白系統のジャケットやパンツもブルーデニムの次にカウボーイ御用達のアイテムであった。
今現在の価値評価ではデニム・オン・デニムに抵抗感のあるユーザーには魅力的なジャケットでしょうか?
ただしラングラーのジッパー仕様のジャケットは、同社のボタン仕様よりもタイトに感じやすく、胴体の太い人間には合わないので初めての人には通販での安易な購入はお勧めできない。
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