Wrangler 11YWZ(1950's)
ウエストバンド端に縫いつけられている表記タグ、これがモデル名を判別する唯一のパーツだ。
これがないと正確なモデル名は分らない、その為11MWZ、11YWZに限らずスタイルが異なる12MWZ(スリム)等も古着市場ではごちゃまぜに扱われている。
サイズ表記はW28、L34と同等だがメンズ同様に複数のレングスサイズが展開されている。
オンスは133/4オンスの左彩デニム、縫製はオレンジと紺色の総綿糸縫製だ。
前記したようにユースモデルだが基本的にはメンズと何も変わらない。
フラッシャーやギミーブックと云った付属品も同じ物だ。
フラッシャーのデザインは50年代の半ばに登したもので今日でも同じ図柄が採用されている伝統的なもの、ただ気にかかるのは子牛をロープで引っ張るカウボーイが穿いているジーンズのベルトループが背面、2本足りない事だ。
この間違は半世紀先の21世紀に至る現代でも修正されていない・・
右バックポケット上に配置されているラベルは塩ビ製のプララベル、四隅の角はそのまま、縦ベル付きロープロゴによるブランド名表記、そして○Rはまだない。
フラッシャーにはちょうどラベルがのぞくように切り込まれている。
継続販売する定番モデルのフラッシャーを毎年変えると云うのは宣伝効果としてはどうだろうか?
当時のテキサスでは現実的な手法だったのでしょう。

ですが能率的にはマイナス面も否定できずいつしかその試みは廃止となる。

それだけに正にジーンズ黄金期の仕様だ、当時は手を抜く事をよしとしない作り手、売り手の誇りが自然と存在していた。
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