Wrangler 111MJ(1960's)
ラングラーのファースト・デニムジャケットである11MJは誕生して2,3年で111MJにモデル名を変更し以後、11MWZと共に看板モデルとなるがその111MJの最後のモデルがこの1960年代前半の3ポケット・タイプ。
2ポケットの11MJ、111MJと比べると11MJZのデザイン的影響を強く受けており次のモデルチェンジで誕生した新品番モデル124MJの方により似ている。
14オンス左綾デニムはゴワ感が強く時代的変化を体感させる、それでもリーバイスの右綾デニムよりはソフトで着易い。
縦落ち感はこれ以前の左綾デニムや初期ブロークンデニムより弱いがパッカリングが捻じれ、毛羽立ち感、全体の風合い等は流石ヴィンテージデニムと唸らせるそれそのものだ。

バックスタイルはシンプルで腰のアジャスターはない、まだ見慣れたボタン式のパーツは採用されていない。
これだけ色落ちが進んでいるだけに少々のダメージは多々見られる。
それでも着用に問題がないのがワークウエアとしての強度を誇るデニムならではか。
ブランドタグ。
刺繍織りのタグには多少ダメージがある。

タイプは1961〜63年に採用されていた1960年代前半定番のパーツだ。
ベルマーク、○R付きラングラー、サンフォ表記が一直線に並び横にサイズ表記が入る。
袖。
スクラッチレス・リベットの補強が施されているのは1960年代前半まで、以後省略化されるヴィンテージらしいパーツ使い。
袖裾のチェーンステッチの外し処理も確認出来る。
スナップボタンの開閉は今でもスムーズでボタンホールのホツレのようなダメージと比較すればやはり丈夫なパーツだろう。

両袖には折り返して出来たような線が入り色落ちしている。
40年以上前にこの111MJを愛用していたカウボーイ(?)は袖まくりを頻繁にしていたのだろう。

縦落ちもかなり出ているがオンスが上がっている分、ごわついたアタリ感も程良く出ている。
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