VF-JAPAN51'11MWZ(1990's)
ラングラージャパンがVFジャパンに社名変更した1999年か翌2000年にかけて発売されたVFジャパン名義では最初のモデル。
50年代初頭の11MWZを再現した復刻モデルで当時としては中々の出来栄えだがそもそもレプリカブームに代表される紋切り型の価値観にはヴィンテージ・ラングラーに忠実であるが故に当てはまらずレプリカジーンズマニアには低評価された存在であったがコアなラングラーファンには以後の更なる発展を期待させた一本であった・・だがその後の結果は云うまでもない。
生産数が少なかったのか市場で見る事は稀で、寧ろこれ以前に生産されていたラングラージャパン末期の復刻モデルの方を頻繁に見かけた。
又、価格も当時の国産レプリカモデルにしては異例の低価格と手を出しやすかったのも思い出か。
パーツ類もほぼ忠実に再現し縫製もほぼ抜かりなく再現している。
11オンスの左綾デニムの質感などまずまずだった。
これまで11MWZの復刻は歴代のモデルではパターン、ディティールと異例の64モデルが定番になる等、50年代の王道のスタイルを再現されるケースが少なかっただけに画期的であった。
スッキリした腰回りとパイプドのかかった多少、太めで直線的な脚のラインは正に11MWZのそれである。
ジッパーはグリッパー・ネームを採用と時代考証を踏まえたパーツ選びをし、トップボタンは銀色に赤文字のタイプを再現している。
オリジナルとの相違を上げれば外付けのジッパーテープがコットン100%ではなく化繊素材である事と、トップボタンの素材や加工の違いなのか光沢がなく画像を取ると上手く実物の色合いが出ない。
他にも縫製糸がコアスパンで一般大衆向け衣類としての義務も果たしている。
これはリーバイス、リーにも云える事だがマニアに非難されようが総綿糸縫製にする事でのリスクを理解出来ないユーザーからのクレームの方が現実的に大きな問題であったので致し方がない。
現実に以前、ドゥニームら大手レプリカブランドのジーンズのようにマニアしか好んで穿かないブランドであっても知名度の上昇に合わせて、それらを理解出来ないユーザーからのクレームに悩まされていたと聞く。
初期のプラパッチを再現している。
文字は全て印刷の為、着用による掠れ等が見られる。
オリジナルではレザーラベルよりは丈夫だが割れやすいプラスチック素材の為、短期間で素材変更されている。
復刻モデルの場合、オリジナルと違い柔らかさも備え、着用や洗濯で容易く破損する事はない。
この丈夫過ぎるラベル類もヴィンテージとの相違点だが現代衣類としての配慮として理解しないといけない。
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