Wrangler 20MJL(1970's)
ラングラー大定番のジャケット124MJのライナー付きモデルである20MJLも1970年代以降、継続生産されていた。
基本的なデザインはそのままに、同年代の仕様変更基準に合わせて若干の変化があるものの基本的なデザインは60年代の物と大差ない。
これはそんな20MJLの中でも70年代最初期のタイプで採用されている生地はジェルト系、左綾デニムだ。
ブランドタグは1970〜71年に使われていた黒タグでは最初期のタイプ。
ライナーはアクリルウール製だが60年代の物よりも化繊の比率が高いのかよく見ると毛玉が結構出ている。
肌触りや質感は、やや安っぽいが保温性は格段に向上している。
又、身幅が若干ルーズになり形紙の変化も知る事が出来る。

アジャスターボタン。
60年代のモデルには採用されていなかったが(一部、例外もあるようだ。)70年代からは124MJと同じく標準装備されている。
帯の縫製はまだ古い年代のそれを引き継いでいる。
ボタン裏のパーツは無刻印が多いようだ。
1970年代らしい小さめな黒い織りネーム・タグと傾いたスナップボタン、Lee程ではないが傾いたボタン使いの多さ=アバウトさもヴィンテージのそれだ。
襟裏の補強ステッチはまだ省略化されてない、襟自体が小さめなので外側に露出している。
肩口。
1970年からの仕様変更で一番分かり易いのは袖部分と胴体の縫い合わせがロック縫い縫製に変更された事。
より大量生産向きになった分、強度が若干落ちていると云わざるえない。
ただし縫製糸や生地の質が向上している為、総合的に見ると問題ない。

補強ステッチ。
肩のダブルステッチの中央に補強用のステッチが追加されている。
既に通常のデニムジャケットでは見られなくなったがライナーモデルでは稀に見られる。
あまりにも綺麗に、中央を縫われている為、非ウエスタンスタイル・ジーンズや80年代のデニムジャケットに見られるトリプルステッチと見違えそうだが、それらとは目的、縫い方が異なる。

セルビッジ。
フロント裏の生地端を確認すると、この左綾デニムが60年代の物とは違う事が確認出来る。
つまりは70年代以降もジェルト系・左綾デニムが織られ続けていた、と云う事だ。


【購買手記】
多分、ネットオークションかネット通販だと思うが記憶が曖昧だ・・。
70年代のジャケットは買い易い為、つい同じ物を幾つも買ってしまうが、やはり「自分で色落ちを楽しめる」状態のデニムは何であれ魅力的ですな〜。
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