プラパッチ。
70年代に入り小さくなり、70年代半ばくらいには四隅の角がとれて丸みを帯びた現在とほぼ変わらないタイプになる。

ピースネーム。
60年代の白タグから70年代では黒タグに仕様変更されているが、カジュアルラインでは一部、白タグが復活していた。
カジュアルラインの為、ロープロゴではないが同モデルで通常の黒タグを採用している場合もある。

バックポケット。
リベットレス・タイプの為、ポケット両サイド縁はカンヌキで留められており、大きさは小さめで実際、飾りに近い。
サイレントWはクロスしている古いタイプを採用している。

基本的にパーツは70年代半ばかそれ以降の物を採用しているが生地とジッパーテープの取り付け、比翼の厚みからもボディー自体は70年代前半の作りの為、パーツ変更された中では最初の頃と思われる。
タロンジッパー。
レディース、キッズ、ユース等の小さいサイズに見られる小柄なサイズを採用している。
ジッパーテープは外付けでコットン製。
紺色からイイ感じに退色している。
サイドシーム。
ヨーク部分の縫製は伝統のダブルステッチではなくトリプルステッチ。
ラングラーらしいキャタピラ状のアタリを防ぐ為に行われたステッチで補強用ではない。
フレア、スリム等のカジュアル系デニムでは70〜80年代によく見られた仕様だ。
色落ち。
ビンテージと呼ぶには微妙な年代でもある70年代のデニムだが60年代の綾デニム以上に激しい縦落ちをしている。
80年代以降の現行デニムとは全く異なる古いブロークンデニムの最大の魅力だ。
*注
色落ちに関しては綾デニムより低い評価を受けるブロークンデニムだがご覧のように年代の古い物では素晴らしい風合いを見せてくれる。

70年代はフレア全盛時代の為、裾幅等の若干のスタイル違い、リベット等の仕様違いなど数種類のフレジーンズが存在したが80年代半ば以降は整理され大半が消滅した。



【購買手記】
このジーンズもサイト設立前に確か7千円くらいで古着屋にて購入。
ブロークンデニムの場合、年代の区別無くレギュラー扱いで売られているケースが多いだけに、より安く買えるショップもあり微妙な値段設定ですが、やはりマイサイズとの出会いを逃す手はなく、すんなりと購入。
年代と状態を考えれば妥当な値段でしょうか?個人的にはもっと価値を認めるべきとは思うが・・。

ビンテージブームの時代からレプリカブームの時代の中、「左綾デニムのシャープな縦落ち」は認知されていたがブロークンデニムに関してはネット時代になっても「縦落ちしないデニム」と誤解され続けいてた。
実際、そう自信満々に主張する人はリアルでもネットでも多々見受けられました。
そのような時期にHPを開設し、開設直後にアップしたこの一本はそんな誤解や偏見を打ち砕いた意義ある一本だ。
今では「初期ブロークンは縦落ちする」と云う説が常識化している。
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