Wrangler 11MW(1970-80's)
1970年代半ば以降から80年代初頭にかけての11MWZ。
縫製糸は総スパン糸で生地は14オンス、ブロークンデニムを採用し、左綾デニムのようなネジレはないが、縦落ち、パッカリング、アタリと色落ちに関してはあなどれない。
スタイルは一見して変化ないように見えるが全体的にタイトにスモールダウンしている。
普段よりワンサイズ上でも問題なく穿けてしまう。
インサイドタグ。
ジッパー裏に配置されている表示タグでこれが欠損しているとモデル名特定が難しくなる。
サイズ、モデル名、生産国などが分かる。
ロープロゴでブランド名が表記されているがより以後の年代ではブロック体に変更される。
両脚の色落ち。
良い色落ちをしないと云われがちなブロークンデニムだが350Denimらしい中々の風合いをかもし出している。

ジッパーはスコビール社製、カムロック式を採用。
70年代ではもっとも多く採用されていたタイプのようだ。
ジッパーテープは外付けから中に挟まれており比翼の生地の厚みも現行と近い仕様変更されているので70年代でも半ば以降のモデルと判断出来る。
ピースネーム。
バックポケット上のヨーク部分に配置された織りネームタグは60年代後半から採用されているが70年代に入ると黒地のタイプに変更されている。
70年代終盤から80年代以降にかけて使われている物と違いサイズがやや小さめだ。

バックポケット。
リベット補強など定番の仕様は継続されているが飾りステッチに異変がある。
中央がクロスするタイプから機械制御で縫製されたクロスしない現行タイプになっている。
本来、この新しいステッチは13MWZには採用されたが何故か11MWZの場合、80年代半ばの最終モデルでもクロスしている古いステッチが継続採用されており、70〜80年代の11MWZ、13MWZの区別のポイントとしていたが、このような例外的なモデルが存在しており、正確な区別は難しくなった。


*注
早くからクロスしないサイレントWを採用した13MWZだが80年代半ばの13MWZでクロスするサイレント Wを施された例外モデルも存在しており、当時のアメリカ製らしいアバウトさは正確な区別、識別を行う事を非常に難しくしている。

【購買手記】
このジーンズは数年前にストーンフィールドで千円で購入。
70年代初等くらいのエドウィンを105円で売られている事もあるだけに、その店では普通だとも云えるが相場的に見ても安く買えたのには違いはない。
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