Wrangler 22MWZ(1950's)
デニムブランドの体質を考える上で当時のリーバイス社が保守派ならラングラーは革新派だろう。
次に来るジーンズのカジュアル化を予見したように1957年に販売されたのがこの22MWZ。
サックスブルーのデニムはフェイドブルーデニムと云う左綾デニム。
横糸も染まっているようなカラーデニムとは異なり、染色行程は通常のインディゴデニムとほぼ同じようだ。
鮮やかで清潔感のある縦落ちをするビンテージデニムでもある。
50年代末期の57年に登場した為、ディティール的には同時代の11MWZと同じで、スタイルも共通。
インサイドタグも共通で50年代末期から60年代初期に見られるタイプだが○Rが見られないので確実に50年代のものだろう。

プラパッチ。
他社と大きく異なりバックポケットに取り付けられており、こちらも11MWZと共通で大判の横長タイプ。
切り出しのカッティングの雑さや縫製の歪みがビンテージらしい。
意外と柔軟で直に破損、欠損はないが素材的に長持ちしないだろう。
他社と大きく異なるブランドパッチで非常にラングラーらしいディティールだがラングラーの知名度が上がるに便乗して50〜70年代では多くのワークウエア、ウエスタンウエアのメーカーがそれを模倣する事になる。
最近でもウエスタン風デザインのカジュアルジーンズから世界各国のデザイナー系ジーンズでも同様に模倣しているケースを見ることが出来る。
inserted by FC2 system