トップボタン。
1950年代に入るとボタンのカラーが銀色になりブランドロゴの彫り箇所が赤く着色される。
およそ1950年代中は採用されるが1960年代の前半くらいには元のカラーに戻されて今に至る。

インサイドタグ。
1950年代後半から1960年代前半に見られたタイプで、「斜めベル」「ラングラー、サイズ表記、サンフォライズドが一直線並び」が特徴。
○Rが隅っこにあるので1950年代でも最晩年のモデルだと推測します。
素材自体が黄色っぽい事もあるが洗い込むと変色して文字の判読が出来なくなるタイプと全く変化しない丈夫な素材の物と二種類あり、多分、このような縮みと変色の激しいタイプの方が古い物だと思われる。
サイズ表記はW28L32、11MWZと呼んでいますが厳密には11YWZ(ユースモデル)、当時のメンズモデルはW31〜とカタログに明記されていますが物的には全く同一です。
コインポケット。
ラングラー特有の仕組みで袋部分がジーンズ本体内側になり、底も深い。
よく「馬上で激しい動きをしても落とさない為」とされ、ウエストバンドとギリギリの位置にポケット口があり日常生活では不便極まりない。
サイドのカーブを描く補強ステッチは古いモデルのみの仕様で60年代の半ばくらいまでしか見られない。
又ポケット口のリベット補強は、この時期にしか見られない仕様で60年代の途中には又、以前のように省略化されてなくなっています。

バックポケット。
ラングラーらしい定番の形状、デザインで縁をスクラッチレスリベットで補強しサイレントWの飾りステッチと交差するように補強布を留める為の紺色のステッチが2本走る。
補強布は工場で不要な生地を使っていたようで、かなりバラバラです。
この11MWZではジーンズと同じデニム生地だが中にはヒッコリー、サテン、スレーキー等を付けている物や左右非対称な物まである。
スレーキー。
フロントポケットの袋部分には厚手のコットン生地を採用している。
ジーンズを裏返して見るとセイルクロスを意味するスタンプが押されている。
本来はヨットの帆等に使われる丈夫な生地でジーズ本体のデニム同様に頑丈で容易く破れる事は無い。
およそ1950〜60年代の間、採用されていた。
内股。
ジーンズを裏返すとラングラー固有の縫製方法を幾つか確認出来る。
比翼部分から内股の縫製はリーバイスタイプとは異なる。
生地裏。
サンフォ済みの左綾デニムは軽めでフラットなイメージがあり、実際そうだが流石に年代物だけにスラブ感はかなりありそれが自然な縦落ちへと繋がる。




【購買手記】
実はぼ同時代の11MWZを何故か5本も持ってます。
たまたまサイズが合うのが多かったから〜と云うのが理由です。
購入した時期は上手い具合に?ビンテージブームが下火になった00年初頭くらいで、このミントコンディションにしてはレプリカより安く買えました。
幾らリーバイスよりは「安い、安い」と云われるラングラーであっても「アメカジ」と云うワード多様で煽られている市場都合の中において価格が上がり気味なので中々そんな美味しい機会に巡り合う事は少ないですね。
穿き込み出来るビンテージなので気にせず普通に穿きたいです。
デッドストックだと妙におろしづらいですがウオッシュがかかっていればそんな気兼ねや躊躇いは希薄ではありますね。
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